記念館について

設立趣旨

白瀬南極探検隊記念館は、少年時代から極地探検を志して研さんを重ねた、にかほ市金浦出身の白瀬矗(しらせのぶ)と、彼の壮大な夢とロマンに共感した30人の男たちが、明治末期、南極の白い大陸に繰り広げた壮絶な人間ドラマを今に伝えています。
当時、同じく南極点を目指したノルウェーのアムンセン隊やイギリスのスコット隊が国家的な支援のもとに行動を展開したのに対し、国民の義援金に支えられただけの白瀬隊は、船も装備もあまりに貧弱であり、結果的に極点踏破の夢はかなえられませんでした。
しかし、わずか204トンの木造機帆船「開南丸」を操って南極を往還し、一人の犠牲者も出さなかった白瀬隊のあくなきチャレンジ精神と慎重な行動は、勇気と英知の極致として世界から賞賛されました。彼らの無償の行為とグローバルな成果は、永く日本の歴史にとどめられるものと考えます。  白瀬南極探検隊記念館は白瀬隊の偉業に学び、そこに21世紀に生きる自分たちの在りようを見出した当地の若者たちの発企をバネに、官民が一体となって流した汗の結晶でもあります。これから世界にはばたく青少年たちの資質を磨き上げ、エネルギーを膨らませる場であってほしいと願っています

建物

白瀬南極探検隊記念館は中央の円形の池に配置された円錐形の形態と、それをとり囲むように配置されたドーナツ形の形態によって構成されている。円錐形の形態は「氷山」を暗示するものであり、できるかぎり遠くからもランドマークとして見えるようにしたいと思った。純粋な幾何学上の形態は、「氷山」を表現するだけではなく、白瀬南極探検隊の厳しく、又崇高な偉業を示している。それをとり囲むドーナツ形の形態は、南極探検隊全員のチームワークを表現しているばかりではなく、太陽の回りを巡っているわれわれの住む地球、太陽系の宇宙をも暗示している。エントランス・ロビーには、時の変化を示す窓が設置してあり、そこから射し込んでくる光は、人々に時間の感覚を呼び起こさせるであろう。

建築家 黒川紀章

 

開館年月日
平成2(1990)年4月21日

 

 

入場料

一   般/300円
小中学生/200円
幼児無料
団体割引/20名以上・通常の100円引き
障がい者割引/無料(受付にて手帳等をご提示下さい)※ミライロIDもご利用いただけます。

開館時間

午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

休館日

月曜日・年末年始(12月29日から1月3日まで)
月曜日が国民の祝日の場合は、その次の平日が休館日となります。
※ 当月の詳しい休館日は、お知らせページに掲載しております。

ご注意

館内にペットを連れての入場はご遠慮ください。(盲導犬等をのぞく)
館内での飲食・喫煙はご遠慮ください。

館内施設

周辺施設

浄蓮寺書院

記念館の裏側には浄蓮寺の書院(復元)があります。
この書院は、浄蓮寺の客間として本堂の後に建設されたものです。
白瀬中尉が太平洋戦争の空襲を避け郷里の金浦町(生家・浄蓮寺)に疎開し、1944(昭和19)年8月から1945(昭和20)年9月に埼玉県片山村の自宅に引き上げるまでの期間、夫人と共に居住していたものです。
老朽化にともない、取り壊すことになりましたが、多くの人々が復元を望み、1996(平成8)年に生家「浄蓮寺」からこの地へ移築復元されました。
※ お茶会等でのご利用も可能です。詳しくは記念館にお問い合わせ下さい。

 

南極公園

記念館の前には南極をイメージした南極公園があります。
開南丸の模型や遊具があり、休日になるとたくさんの子供達が遊んでいます。